本県の絶滅のおそれのある野生生物には、ノグチゲラやヤンバルテナガコガネのような山奥にすむものばかりでなく、身近に観察されるキノボリトカゲのなかまも選ばれています。平地の人里と山奥を行き来して暮らすイリオモテヤマネコのように広い範囲を移動する動物では、活動圏のなかにある田んぼや草地、林、川などをそれぞれ餌場や休息場などと使い分けていることから、こうした環境を一体として守っていくことがとても大切なことです。
本県は固有な生物も多く、また生物多様性の高さをふくめて、その自然環境の豊かさは世界的にも広く認知されています。しかしながら、絶滅の危険性にさらされている野生生物は少なくありません。この「うちなーの宝」を壊さずに次世代に引き継ぐためにも、われわれ一人ひとりが自然の尊さを認識しこれを守りはぐくむ意識をもつことがおおきな一歩となります。野生生物の正しい知識を学ぶこともそのてだてとなるかもしれません。レッドデータブックには生態や環境、脅威となる要因などの情報が種類別に示されていますので、保全の一助としてご活用ください。
Copyright (c) 沖縄県環境部自然保護課 All rights reserved.